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FILE03「暗黒奇譚 蛇女之怪」 ◆7ediZa7/Ag その昔。 天の浮舟に乗ってきた大蛇が女を孕ませたが、その後、山に入っていなくなってしまった。 やがて女は蛇のように手足のない、化け物のような子供を産み、 村人からひどい差別を受けた。 だがある日、大蛇が迎えに来て、 天の浮舟で天に去っていったという。 その大蛇をこの一帯では“へびがみさま”と呼ぶようになったという。 (暗■奇■■ 蛇女■怪) この時三つの相すがたに分ち、顕われたる鬼女清姫、いずこより登りしともなく鐘楼にあらわる。 はなはだしき面色の蒼白は、赤き唇と小さき眼とのみありて、ほとんどなめらかなるがごとく見え、その形打ちひしがれたる蛇の首のごとく平たし。 三つの鬼女全く同じ形相にて並びつくばいたれば、左の肩よりいと長きくろ髪、石段の上に流れ横たわる。 依志子のものいうをながめてあれど、妙念もこれを背そびらにしたれば知ることなし。 (道成寺 一幕劇 ) 主なる神が造られた野の生き物のうちで、最も賢いのは蛇であった。 蛇は女に言った。「園のどの木からも食べてはいけない、などと神は言われたのか。」 主なる神は女に向かって言われた。 「何ということをしたのか。」女は答えた。 「蛇がだましたので、食べてしまいました。」 主なる神は、蛇に向かって言われた。 「このようなことをしたお前はあらゆる野の獣の中で呪われるものとなった。 お前は、生涯這いまわり、塵を食らう。」 (いずれも、創世記) ◇ エデンの園とでもいうべきか。 ハートと、そしてリンゴのなった樹である。 その樹は透き通るように白く、神秘的なものであったが、同時に死を思わせるものでもあった。 いや──正確にはこれは樹ではないのだろう。 彼、前園甲士はメガネ越しにその木をじっと見据えていた。 「おいおい何だよ、こりゃあ」 「……自然に生えたもんって訳じゃなさそうだね、明らかに」 その異様な姿に対して、工藤と姐切は驚きを隠せないでいるようだった。 夜が明け、三人は本格的に動き出していた。 どうも三人がいたのは位置的には島のかなり隅だったようで、とりあえず別の参加者に会うべく中央を目指していた。 そうして辿り着いたのがこの街であり、この奇妙なオブジェなのだった。 「工藤、こっちじゃ妙な焦げ跡みたいなのもある」 「あん? なんだこりゃ……雷でも落ちたってのかよ」 奇妙なオブジェ以外にも、その一帯には不可思議な痕跡が残されていた。 派手に割れたガラス。焦げ付いたコンクリート。灰色の街に突如として出来上がった生命の樹。 誰もない街に刻み付けられた奇妙な痕に、三人は遭遇していたのだった。 と、そこで工藤がおもむろに地面、焦げ付いた痕に近づき出した。 「なるほどな」 「おい、工藤、触って大丈夫なのかい」 「ただの焦げ跡だ、ビビんな。ただ、まだあったけえぞ、おい」 「ふむ、それはつまり──その痕は島に最初からあったものではなく、つい先ほどつけられたものだと」 「そういうことだな、前園さん」 工藤は緊張のこもった言葉と共に頷いた。 それは、明らかに“超人”に類するものの痕跡を見つけたが故の警戒も含まれているのだろうが、 ──興奮が隠せていないな。やれやれ、下衆なものだ。 同時に工藤自身が明確に“期待”していることも示していた。 事実、一個一個の痕跡にステルスドローンを誘導し今も撮影している。 ディレクターである彼は、この場面もどういう映像を撮るかという視点で見てしまうのかもしれない。 自身の命が危ない状況でさえ、そのようなことを考えられるのは、ある意味ですごいのだが。 「誰かがここで戦っていた、ということですか」 「誰かじゃねえ、こりゃバケモンだよ」 「そんな断言できるってのかい? バケモンなんてさ」 「あん? 姐切。その辺のチンピラの喧嘩でこんなもんつくと思ってんのかよ。 こんなもんができる奴はな、もう人間とは呼べねえんだよ。だったらバケモンしかありえねえだろうが」 「それは……」 工藤の言葉に姐切は言葉尻を濁す。 その発言はいささか論の飛躍があるが、まぁ──間違ってはいないだろう。前園も内心で同意していた。 これは明らかに、怪物同士の戦闘の痕跡である。 「と、なるとバケモンとバケモンが戦った痕って訳だ。いいじゃねえか」 「何で嬉しそうなんだよ、工藤」 「ばっかお前、雷だよ? 樹だよ? コンクリ破壊だよ? 面白いじゃねえか。 絶対見つけて、取っつかまえてやる。捕獲すんぞぉバケモノ」 「あ? こんな状況で面白いだ? クソ野郎。こんな──」 「待ってください、姐切さん。ここで争っても仕方がないでしょう」 再び口論へ発展しそうに成ったところを前園が割って入る。 出会ってから何度も起こっていた口論であり、前園としても一々仲裁が面倒になりつつあった。 「工藤さんの言動は確かに問題がありますが、しかし近くにバケモノと呼ぶに足る存在がいるのは事実でしょう。 ならここで下手に時間をかけてしまうのは危険です」 「おい!問題ってなんだよ!」 前園はふっと小さく微笑み、 「工藤さんも、例のバケモノの調査をするなら早くした方がいいのでは? まだ遠くまで行ってない可能性があります。捕獲を狙うのなら、早く動いた方がいいかと」 「……まぁ、そりゃあな」 「それに、位置的にも──このバケモノが愛月さんを殺した、あの“鬼”である可能性もあります」 その言葉を告げた途端、姐切の表情が変わるのがわかった。 愛月しの。 先ほどの放送でその名は明確に死者として告げられた。 愛月しのを救えるかもしれないという、姐切のかすかな希望は絶たれたことになる。 まぁ前園としては──すでに知っていた事実なのだが──それに対して、神妙な対応をしたのがつい先ほど。 「直接の戦闘は避けた方がいいかと思いますが、調査は必要です。 他にこの戦闘に巻き込まれた人もいるかもしれません」 「おう、そうだな、前園さん。ちょっくらこの辺見回ってくるか」 「…………」 姐切は不満げに口を閉ざしていた。 その胸中のもやが晴れることは早々ないのだろうが、彼女とてここで争っても仕方がないことは理解しているのだろう。 「では三十分後にこの樹にて再度集合しましょう。くれぐれも、お気をつけて」 「あん? 前園さん、アンタは来ないのかよ」 「ええ、私は少々、あちらの樹を調べようかと思いまして」 前園は前方に立つ巨大なオブジェを示した。 それは──ハートとリンゴの生命の樹である。 ◇ ──信用できないね、まったく。 夜明け直後の街を歩きながら、姐切は胸中にてこぼす。 それは共に歩く工藤に向けたものであり、あの妙なオブジェに執心している前園に向けたものでもあった。 この島で出会った大人たちは、どちらも方向性こそ違えど信用できなかった。 この後に及んで撮影をしている工藤は論外として、前園だってどうも胡散臭い匂いがする。 腹に一体何を抱えているのか、全くわからない。 彼女は直感的に前園に対して警戒心を抱いていた。 ──しかし、ファウストもフィオロもまだ出て来ない。ラブデスター星人とは本当に関係ないのか? バトルロワイアルだのなんだのと言っているが、当初はまたラブデスター実験の延長だと姐切は考えていた。 閉鎖空間におけるデスゲームという状況が酷似していたことや、あのBBという女のテンションがどこかラブデスター星人に通じるものがあったからだ。 だが、ラブデスター実験における最も重要なルールであった“愛を証明すれば帰れる”というルールがここでは機能していない。 ある意味、どの参加者にも生還の目があったあのルールと違い、このゲームは直接的な暴力が物を言う場だ。 そして、当然のように犠牲になるものもいる。 ──愛月も、クソッ……! 結局何もできなかった。 ぐっと拳を握りしめる。 先ほど告げられた放送にあった愛月しのの名前。 わかっていた。あの映像や状況を考えて、彼女が生きている可能性が低いことは。 それでも一縷の望みにかけていたが、それも絶たれてしまった。 近くにいたのに守れなかった己の不甲斐なさに、姐切は胸が締め付けられる想いだった。 同時にはっきりと認識する。 ラブデスター実験ではいざ知らず、このゲームにおいて中学生である自分たちは明確な弱者なのだ。 信用のならない大人たちに囲まれる中、安穏としていられる余裕は一切ない。 それは姐切の他の知り合いについても同じだろう。 ──とっとと若殿や皇城とも合流しないとね。 名簿に記されていたうち、姐切の知っている名前は五つあった。 どういう訳か載っている猛田や、今ひとつ腹の底が読めない神居はともかくとして、その二人とは早めに合流しておきたかった。 ──特に皇城は、アイツ……。 中でも気にかかるのは皇城ジウだった。 彼はこのバトルロワイアルに呼ばれる前、ラブデスター実験においても既に不安定なように見えた。 彼は──とにかく追い詰められていた。 実験開始直後から縁あって行動を共にしていた彼女は、彼のことがまず心配であった。 ──愛月が死んだからって、アホなことやるんじゃないよ。 嫌な胸騒ぎがする中、姐切は黙々と街を歩いていた。 近くに危険な存在がいる可能性が高いため、道中の会話は最小限だ。 工藤もそのあたりのことはわかっているのか、警戒しつつ慎重に進んでいる。 まぁその間もドローンは確実に回るように常に見ているのだが。 「……あん?」 と、そこで不意に工藤が足を止めた。 「どうしたんだ。なんかいるのか?」 「おい見ろよ姐切、あそこに変なモヤがかかってねえか?」 工藤が指をさした先に姐切も目を凝らす。 人気のない閑散とした住宅街、狭く細長い道の向こうに──それは佇んでいた。 「……a」 それは工藤のいうとおり、モヤのようなものであった。 カタチの崩れたシルエット。煙のような、影のような、奇怪なもの。 これが夜であれば、気がつかなかったのかもしれない。ただの見間違いと思えたのかもしれない。 「……aannn」 だが、そののっぺりとした“何か”は陽光に照らされ、明確に立っており──そこにいる、と認識せざるを得ない。 「おい、なんか音がしねえか?」 「ああ、工藤。これ、まるで、蛇が地面を這うような」 工藤と姐切が“何か”の異様さを、明確に認識してしまった、その瞬間── 「AAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA!」 ──目の前に黒い影が襲いかかってきた。 数十メートル先にいたはずのそれが、まばたきをした瞬間にそこにいた。 二人は悲鳴と共に、“何か”に遭遇してしまった。 ◇ シャドウサーヴァント。 それはサーヴァントの残留思念であり、影のようなものとされている。 その成り立ちは不確かで、召喚時の失敗によるものや、英雄未満の霊体がそこに堕すという。 また──霊基を破壊されていながら、座へと帰還することの叶わなかったサーヴァントが、“何か”と結びつくことで、生まれるともされる。 「aaaaaaaaaaaaannnnnn」 無論、工藤たちはそんなことは知らない。 彼らの中に魔術に類する分析をできるものはいなかった。 「ttttttttiiiinnnn」 だから当然、数時間前にこの場で破壊された霊基についても、知る由はない。 清姫。 紀州道成寺の伝説にその名を刻む女。 それは、怨念によって蛇の身となり、怒りの炎ですべてを焼き尽くした怪物。 「おい、何なんだよコイツ!」 「あ、アタイに聞くな!」 「おい、ちゃんと撮れてるか!? おうドローン仕事してんじゃねえか」 「こんな時に撮影のことを気にするな!」 現れた影、シャドウサーヴァントは奇怪な叫びと共に迫ってくる。 黒いモヤで形成されたそれが何であるのか掴めない。 だが明確な害意と共に、ぼっ、とその炎を一帯に撒き散らしてくるのだった。 工藤はデイパッグから何かを出そうとごそごそとやっている。 「おい、姐切ィ! お前も前に出ろ! さっき武器やらお守りやら前園さんからもらってただろ!」 戦意満々の発言、戦う気のようだった。 ──クソッ、逃げるのも難しいか。 実際工藤の判断は間違っていないだろう。 炎を撒き散らすこの怪物は、先ほど異様な加速を見せた。 あれを考えると、背中を見せることの方が危険だ。 「舐めんじゃないよアタイを!」 姐切は先ほど前園から譲り受けた武器、苦無を握りしめて怪物へと向かっていった。 この幽霊じみた奴に果たして刃物なぞ聞くのか、と思ったがやるしかない。 先の跳躍を除けば動き自体は緩慢なので、ざくり、とその身に苦無を突き立てることは難しくなかった。 「aaaaaannnnntiiiiiiiiii」 「おい! 蛇女ァァァァァァ!」 姐切の斬撃で身悶えしている怪物に対して、今度は工藤が突進していた。 その手には何も武器らしいものを持っていない。 ステゴロか、と一瞬思ったが、 ──髪だ。 姐切は気づいた。 工藤の手に何かが巻きついていると。 どうやらバッグからそれを取り出して巻きつけていたらしかった。 確か口裂け女の髪、と工藤が言っていたものだった。 前園から譲り受けた時、それを嬉しく彼が受け取っていたのを覚えている。 姐切はそれを汚い髪だとしか思っていなかったし、そもそも口裂け女の髪という出自自体が眉唾だとも思ったが。 「オラァァァァァァァァァァァ!」 猛然と放たれた工藤の殴打は、確かに怪物の頰を穿ち──吹き飛ばしていた。 吹き飛ばされた怪物は、明確に苦しんでいた。 工藤に殴られた箇所を抑えながら、苦悶の声を漏らしている。 「aaaaaaanaananananananaaaaa!」 「おい、アレを撮るんだよドローン! 勝つのは口裂け女の呪いか! 蛇女の呪いかぁ! 世紀のキャットファイトの始まりだぁ!」 工藤はドローンを動かしつつ、身悶えする怪物へとカメラを向ける。 怪物はしばらくじたばたとその身を震わせていたが、不意にその身を止め、 「……a、ぁんちんさま」 そう漏らしたのち、 「ユル、サ、ナイ」 その身を霧散させ──一直線に姐切の元へと“何か”がやってきた。 ◇ 工藤はこれまで「コワすぎ!」の撮影において幾度となく、その口裂け女の髪に救われてきた。 震える幽霊、河童、トイレの花子さん、四谷怪談のお岩、それぞれの怪異と相対する時、その髪は明確に呪具として作用する。 だが──忘れてはならない。 口裂け女もまた、明確な呪いであり、脅威であることを。 工藤が出会った多くの霊能力者が、その髪を「危険だ」と明確に告げていたことを。 「あ? 倒したのか」 「っ……いないみたいだね」 一瞬の視界を覆ったモヤが晴れたのち、工藤と姐切の目の前には元の住宅街が広がっていた。 蛇女の影はおらず、元の閑散とした道へと、あっけなく帰っていた。 その事実を二人の意識が追いつくまでしばらく時間がかかったが、 「おいおい、すげえじゃねえか? え?」 工藤は興奮混じりの声をあげ、ドローンを見上げていた。 「今の見た? 見たよな? やべえぞこの島。やっぱりああいうバケモンがゴロゴロいんだよ。すごくない?」 「……何がすごいんだよ」 カメラに向けて喋り出した工藤を尻目に、姐切は呆れたように声を漏らした。 はぁ、と彼女はひとまず息を吐く。 どうやらあの幽霊みたいな何かを撃退できたようだった。 一体あれが、なんであったのかはわからないが── 「ん? おい、姐切。大丈夫かよ、その目」 「あん?」 工藤の言葉に姐切は瞳を抑える。 ──と、そこで奇妙な疼痛を覚えた。 先ほどまでなんともなかった右目が腫れていた。 触るとずきずきとした痛みが走り、異様な感覚が彼女の身に走っていた。 ……忘れてはならない。 工藤は確かに口裂け女の髪を使うことで、怪異から生き延びてきたが、決して怪異を祓ってきた訳ではないことを。 彼自身こそ生き残ってきたが、多くの投稿者が、その余波に巻き込まれる形で呪われ、時に帰らぬ人となった。 それも道理だ。祓える訳がない。 あの口裂け女が、そもそもの発端なのだから。 もう一つ。 シャドウサーヴァントは、サーヴァントの霊基が破壊されたからといって必ず現れる訳ではない。 そのカタチが、“何か”と結びつかなくては現れない。 「おい、それ、市川の時と同じ腫れ方じゃねえか?」 では、ここで清姫の殻を被って姿を見せた“何か”の正体は、果たして── 【C-3/1日目・朝】 【工藤仁@戦慄怪奇ファイル コワすぎ!】 [状態]:健康 [道具]:基本支給品一式、ランダム支給品1~3、ステルスドローン@ナノハザード、口裂け女の髪(強化後)@戦慄怪奇ファイル コワすぎ! [思考・状況] 基本方針:脱出はするが、「コワすぎ」も撮るに決まってんだろ 1:化け物(禰豆子)にマッチアップする別の化け物を探す 2:ステルスドローンを回して撮影する [備考] ※参戦時期は「コワすぎ! 史上最恐の劇場版」開始前。タタリ村へ乗り込む準備中 【姐切ななせ@ラブデスター】 [状態]:呪い、目が腫れている。 [道具]:基本支給品一式、ランダム支給品0~2、蛇のお守り@戦慄怪奇ファイル コワすぎ!、藤の花の毒付きの苦無@鬼滅の刃 [思考・状況] 基本方針:脱出する 1:とりあえずは工藤・前園と行動する [備考] ※参戦時期はキスデスター編終了後 ※清姫のシャドウサーヴァントとの接触で呪われました ※目の腫れ方は「コワすぎ劇場版:序章」における市川のそれと酷似しています ──同時刻。 前園甲士はほくそ笑んでいた。 「やはりこの木はナノロボでできている……!」 ハートとリンゴの生命の木。 その異様な姿を見て、その表面の構造から彼は直感した。 これは、ナノロボがもたらしたものである、と。 だからこそ、とにかくこの木を調べたかった。 工藤と姐切から一時的に単独行動を取ってでも、このサンプルを取る意味はある。 ──姐切がちょうどこのドライバーを持っていたことも運が良い。事は順調に進んでいる。 ドライバー型吸収装置に入ったナノロボを見て、前園は満足げに頷いた。 持っていた武器やお守りといったものを姐切に渡すことで、交換していたこれが早速役に立っていた。 それはナノロボを吸収する装置であり、これさえあればサンプルを持ち歩くことができる。 なんならこのサンプルを売り払うことで30億ほど手に入る可能性もある。 その事実に彼はほくそ笑んでいたのだった。 ここでは正確な分析はできないので、研究施設に持ち寄っておきたい。 そう冷静に考えつつも、彼は樹から離れていく。 ……リンゴの樹から、叡智の結晶たるナノロボを持ち出す彼は、さながら蛇のごとき存在であった。 【C-3・ハートとリンゴの生命の木(円城の死体)の前/1日目・朝】 【前園甲士@ナノハザード】 [状態]:健康 [道具]:基本支給品一式、ランダム支給品0~3、ベレッタM92F@現実、青酸カリ@現実、 人肉ハンバーグ@仮面ライダーアマゾンズ、ナノロボット(円城)のサンプル@ナノハザード [思考・状況] 基本方針:人を殺してでも生き残る。 1:人間よりも強い『超人』を利用して禰豆子と殺し合わせる。 2:工藤・姐切を利用する [備考] ※参戦時期、未定。後続に任せます。 支給品解説 【ドライバー型吸収装置@ナノハザード】 姐切ななせに支給。 一見してドライバーに見えるが、これをナノホストに挿すことで確実に核を吸収することができるらしい。 またこれを自分自身に挿すことで、吸収した核の力を得られるようだ。 ただ融合後何が起こるのかは、まだ人類にはわかっていない。 【蛇のお守り@戦慄怪奇ファイル コワすぎ!】 元々は禰豆子に支給されていた。 それを前園が奪い、ドライバーと交換する形で苦無と共に姐切に渡したようだ。 瓶に棒のようなものがつきささっている。 元とは「超コワすぎ」の世界において、川野つぐ巳の住宅の前に置かれていたものである。 「蛇女」である彼女らの性質から考えるに、 その効力は恐らく「蛇を遠ざける」ことではなく「蛇を近づける」ことである。 Next からくり起床談 Previous せめて人間らしく 前話 お名前 次話 FILE02「海面観測!巨大な人影」 工藤仁 FILE04「辻斬り出没!首狩り武者」 前園甲士 前園甲士様は告りたい-元公安の生存頭脳戦- 姐切ななせ FILE04「辻斬り出没!首狩り武者」 目次へ戻る
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現在、天樹錬とサクラのみにしかない能力。 本来なら干渉不能なIブレインの基礎領域を書き換える能力。 サクラはこの能力を応用することで、 ノイズメイカーのノイズに情報を一部書き足して ノイズを中和することができる。(ただし、中和デバイスが必要。) 錬も本来ならできるのであろうが、そこは経験不足。
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更新日時 2013年10月28日 (月) 06時54分49秒ページを編集 ブレイズブーツ アイテム名 素材 習得ランク 備考 ブレイズブーツ マグマインゴット(2) ピンクシルク(1) マスター 鍛冶・防具 プレイヤーLv 20 盾術 王傭採木鍛大 防御 24 魔法防御 14 炎属性UP 追加可能な素材と効果 素材名 N品 N品と神玉 +品 +品と神玉 炎水土風のマナ 虹のマナ ガードリン 魔防精錬の石 防御精錬の石 聖護の石 ↑ ブロンズシールドでの物。部位によって使えない等あり、後々確認後訂正していきます ↑ 神玉ランダムで付いた効果の報告 名前 神玉ランダムで付いた効果 上へ
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ロイド一覧 ★1 ★2 ★3 ★4 ★5 blankimgプラグインエラー:ご指定のファイルがありません。アップロード済みのファイルを指定してください。 ロイド名称 ブレイダー レア ★★★★ エネルギー 290 距離 前衛 タイプ 攻撃型 武器 スラッシュ ステータス スキル 特性 入手方法 コメント ステータス 初期Lv 最大Lv ◆無 ◆ ◆◆ ◆◆◆ ◆◆◆◆ HP 1120 5331 ATK 120 360 408 ドロー数 3 6 ※◆は限界突破回数です スキル スキル名称 ライフスティール 説明 詳細 相手を斬りつけることで自身のHPを回復する剣術スキル。 対象 任意の横ラインにいる最前の敵1体 効果 HP吸収(10%) 自身のHPを与えたダメージの10%分回復する 地上格闘 3列以上離れた相手を対象とした場合、距離に応じて与えるダメージが下がる ダメージ補正 飛行-30%、ラージサイズ+50% 特性 特性名称 説明 入手方法 コメント 名前 コメント
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LvX【C(カウント)ブレイク:X】カウント-Xする(自分のカウントエリアのコアX個をボイドに置く)ことで、(固有効果)。【Cブレイク】はゲーム中に1回しか使えない。 LvX【Cブレイク:X】カウント-Xできる(自分のカウントエリアのコアX個をボイドに置ける)。そうしたとき、(固有効果)。【Cブレイク】はゲーム中に1回しか使えない。 LvX【Cブレイク:∞】カウント0にできる(自分のカウントエリアのコアすべてをボイドに置ける)そうしたとき、(固有効果)。【Cブレイク】はゲーム中に1回しか使えない。 備考 関連 効果一覧
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グレイズ(ダインスレイヴ隊仕様/アリアンロッド艦隊所属機) 性能 COST EXP SIZE HP EN 攻 防 機 移 宇 空 地 水上 水中 防御 SFS 19400 420 M 9600 70 165 150 180 6 B - B - C × ○ 武装 名前 射程 威力 EN MP 属性 命中 CRI FX 使用適性 対応適性 備考 宇 空 地 水上 水中 宇 空 地 水上 水中 ダインスレイヴ 4~9 5000 36 0 物理射撃 75% 0% 貫通 ○ ○ ○ ○ ○ ダインスレイヴ MAP 10000 50 0 MAP兵器 100% 0% ○ ○ ○ ○ ○ + ダインスレイヴ アビリティ 名前 効果 備考 ナノラミネートアーマー BEAM属性を持つ武装によるダメージを3500軽減する 開発元 開発元 4 グレイズ(宇宙型/アリアンロッド艦隊所属機) 開発先 開発先A 開発先B 開発先C 開発先D 2 グレイズ(宇宙型/アリアンロッド艦隊所属機) 4 グレイズリッター(宇宙型) 5 グレイズシルト 6 レギンレイズ 備考 登場作品『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』 古の超兵器『ダインスレイヴ』を装備したグレイズ。 本編では要所要所で出現し大損害を与えてくるが、ゲーム中ではイベントでの出現のみで直接戦闘する機会はない。 MSの殆どが出現する甦りし伝説にも不参加。 地形適正は上がっているが、パラメータはグレイズのままなので運用には工夫が必要。 2種類のダインスレイヴのどちらを主に使うかで運用は大きく異なる。 通常のダインスレイヴを使う場合 射程9・威力5000・貫通付きまではいいが、命中75%・消費EN36と懸念材料も多い。 特に消費ENが重すぎて、初期状態・OP無しでは文字通りの一発屋。 通常の戦闘には向かないので、リミッター解除や浪費家で一発屋の方向に特化するのも悪くはない。 毎ターン戦艦から出撃→攻撃→チャンスステップで帰艦を繰り返せば消費ENの多さも気にせずに戦える。 最大ENを増やした後は2回撃って帰艦するなど、調整も容易。 1撃で撃破できないとテンポが悪くなるのと、戦艦から出撃直後はスキルでダメージや命中率をサポートできない点から射撃の高いパイロットを乗せたい。 MAP兵器のダインスレイヴを使う場合。 反撃なし・必中・10000ダメージ確定でパイロットを問わないのと、育成・OPはEN効率のみ気にすればいいのが楽な点。 SFSを使えばアクティブウェポン無しでも移動後にMAP兵器を使えるので、同列に並ぶ必要こそあるものの12マス以内に敵を捉えるのは容易。 複数巻き込みも調整しやすい。 アドバンテージを使わなければチャンスステップがないので殲滅が遅くなるきらいがあるが、高威力なので4体以上を撃破できればむしろ効率は上がる。 雑魚のHPが10000を超えるようなステージではアタックバーストαかβを使えるような編成ができるとベスト。 最強射撃機ライジングガンダムの必殺必中ライジングアローと比べると数値上のダメージ期待値は上回るものの、対物理防御によってそこそこ軽減されてしまうことや、基本命中率が15%も低いことが挙げられる。 物理防御は育成が進めばほぼ無視できるようになるが、命中率の低さはINFERNO環境になると必要パラメータにかなり大きめの負担になる。 また、ライジングガンダムにはモビル・トレース・システムが搭載されているため、最終的には射程以外の全ての面でライジングガンダムに劣るようになる。 騎士スペリオルドラゴンを入手しても設計はできず、入手法はグレイズ(宇宙型/アリアンロッド艦隊所属機)からの開発のみ。 バルバトスと設計すると4代目流星号がいきなり手に入る。 簡単なクエストで開発元が登録される事もあり、バルバトス共々生産しておくと最序盤から高性能機体に繋ぐことが可能。 開発先はどう進めてもレギンレイズに集束する。グレイズシルトが若干レアなので、図鑑埋めならこちらからを推奨。
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ブレイド・通称剣二本の短刀のようなものを扱う双剣のスタイル、系統は斬である。主に敵のガードを崩すことを目的としたスキルが目立つ。装備Levelは斬1〜
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FILE02「海面観測!巨大な人影」 ◆7WJp/yel/Y 『鬼』の語源は『隠』である。 すなわち、この世から隠れた不可思議な存在を指す。 ふと、背中がぞわぞわして振り返ってみるが、そこにはなにもない。 確かな不快感だけが残されるその空間は、すなわち鬼が通った後なのだ。 そこにあるはずのないのに、そこにあるもの。 此方と彼方の狭間に隠れている異形、それこそが鬼。 光の中では見つめることが出来ない存在だ。 実際に、漢字の本家本元である中国では、現代でも『鬼』を直訳するならば、『幽霊』というニュアンスに近くなる。 ゴーストタウンのことを中国で『鬼城』と呼ぶことを考えると、イメージしやすいだろう。 さて、そんな『鬼』がなぜ人を喰う凶悪で残忍な怪物、北欧で伝承される『オーガ』とよく近いイメージへと変換したのだろうか。 答えは簡単だ。 ――――鬼は、実際に存在したからだ。 幽霊でもない。 勘違いでもない。 人を喰らい、嘲笑い、踏みにじる恐ろしく憎むべき鬼が実際に存在したからだ。 それは、かの英傑である四道将軍の一、日の本一の兵、飛鳥の世の軍神、吉備津彦命の時代よりも、後のこと。 かの軍神の時代においても鬼とは、現在のオーガによく似たニュアンスを持つ言葉ではなかった。 恐るべき悪鬼、その真実の根幹。 それは平安の世のこと、ある一人の男が『鬼』として新生したからだ。 遡るのだ。 まるでその男とその派生のような恐るべき鬼の悪行が、それ以前の悪しき存在に『鬼』と呼ばれるようになったのだ。 そう、時間とは不可逆的なものではない。 海に巣立った鮭が、やがて川を昇るように。 未来とは、時間とは遡って過去に影響を与えるのだ。 鬼舞辻無惨。 人を犯す病原体。 歴史を犯す蹂躙者。 闇を犯す寄生虫。 闇の奥に鬼がいるのではない、陽の陰に鬼がいるのだ。 人を安らぎの眠りに誘っていた闇を、鬼舞辻無惨は犯したのだ。 その男の誕生から、闇とは人を包み込むものではなく、呑み込むものへと変貌したのだ。 「鬼ってのはなぁ、そら、昔から日本のそこら中にいるんだよ」 そんな鬼舞辻無惨の悍ましい影響が、三人の道中にも大きく影響していた。 工藤仁。 前園甲士。 姐切ななせ。 背格好も社会的地位もまるで交わらない三人が、なんの因果か道を共にしていた。 工藤の言葉が続く。 「桃太郎にだって鬼が出てくるし、平安時代だって鬼退治のエピソードがいっぱいだ。 江戸時代にゃ人を喰う『鬼』が怪談として溢れかえってた」 「今だって鬼が溢れてますね。子供を殺す鬼、部下を殺す鬼、老いた親を殺す鬼……人の所業は恐ろしいというべきですかね」 「おいおい、前園さんよぉ……そういう『鬼』を混ぜるんじゃねえよ!」 前園の、ニュースに溢れかえる悲惨で恐ろしい人間の事件を『鬼』と例えた言葉に、工藤は鋭い言葉で否定する。 そういう意図ではないのだ。 それは比喩表現としての鬼だ。 工藤が言いたいのは、そういうことではない。 「俺たちコワすぎスタッフが『鬼』って言ったらなぁ、マジモンの『鬼』なんだよ! そこに『たとえ話の鬼』を混ぜたら視聴者が混乱するんだ!」 「はぁ……」 「アンタ、信じてねえなぁ!?」 前園のあっけに取られたような顔に対して、工藤はさらにヒートアップする。 世間にはドッキリとかギャグみたいな心霊番組があるが、と前置きをして、言葉が続いた。 「俺たち、『戦慄怪奇ファイル・コワすぎ』の映像だけはなぁ、『ガチ』なんだよ! 『ガチ』の映像を売ってんだ! 嘘だけはつかねえ、それがポリシーだ! 『ガチ』の映像だから、視聴者は俺達の作品を買ってくれ……って、おい!」 そんななか、工藤はふと視界に映った姐切へと声を投げかける。 正確には、ステルスドローンを手持ち無沙汰に、しかし、焦ったように軽く小突いている姐切を。 「おら、姐切! カメラ回してんだぞ!」 「うるさいねぇ! 回してたらなんか問題あんのかよ!」 「んだとぉ!? てめえ、今の状況がわかってんのか!」 売り言葉に買い言葉というのだろうか。 ただでさえ、愛月しのの生死がはっきりとしない中で、なんとか『理屈』によって押し留めている『感情』が刺激されたのだ。 その言葉に、工藤はまた声を荒げる。 「謎の女に強制される殺し合いで、そこに現れた『鬼』! 馬鹿みたいで作り物みたいな話だけどなぁ、今はマジの現実だ! 俺はこいつを撮ると決めた! 『戦慄怪奇ファイル コワすぎ!SPECIAL FILE:恐怖・人食い鬼の恐怖!(仮)』だ!」 「恐怖が二重になってますね」 「作品名は後から考えるから仮だ、仮!」 こいつは売れるぞぉ、と口元を歪める。 その姿を見た姐切は、カッ、と頭に血が昇った。 妙に性能の良いステルスドローンは、強烈な反応を見せた姐切へとカメラを向ける。 ドローンが姐切の顔にカメラを映した瞬間、姐切は工藤へと殴りかかった。 「おい、おっさん、ふざけてんじゃないよ!」 「んだ、クソガキぃ!」 「人が死んでんだぞ! おまけに、こっちは友達が今にも死んじまうかもしれない状況なんだ! それを言うにことかいて、『売れる』だぁ?」 プルプルと拳を震わせる。 怒りが姐切を支配していた。 「ああ、アタイが教えてやるよ! テメエみたいなやつをなぁ、『鬼』っていうんだよ! このクソ野郎が! テメエも鬼なら、さっさとそこのメガネの言う鬼と殺し合ってきやがれ!」 激情のままだった。 強く拳を握りしめたまま、工藤と向き合っている姐切。 工藤もまた怒りに顔を染めていたが、その言葉に、すっと視線を落とした。 「ちっ……うっせえ、ちょっと言い方が悪かっただけだ」 「そんな言葉で済まされると――――!」 「『映像』ってのはなぁ!」 今度は、工藤が激情を示す番だった。 工藤の中にある強い何かが、姐切に誤解されることを我慢出来なかったのだ。 「『映像』ってのはなぁ、『証拠』なんだよ! その光景がそこにあったっていう『証拠』なんだ! 俺たちはガチだ、合成なんてしねえ! だから、俺が関わったカメラに映る『光景』は、全部が『本物』なんだ! それが『証拠』になる時が来る、何かの『証拠』になるんだ! 俺は……そりゃ売りたい! 生活だってあるし、誰もが金を払ってでも見たい映像ってのを作りたい! それでもな、こんなことがあったんだっていう『証拠』になるんだ! 知らなかったことを知るための『証拠』なんだ!」 だから、撮る。 工藤はそう言った。 その映像に映ったものが、誰かのためになるときがあるかもしれない、と。 姐切は怒りが収まったわけではないが、この最低の人間にはそれでも人間性というものがあることを知った。 不承不承、姐切は握りしめた拳を開く。 カメラが動き、今度は工藤の顔へと向けられる。 そこには頬が腫れている工藤が映っていた。 「でも、一発は一発だ」 「ってぇ!?」 工藤の拳骨が姐切の頭頂部に降ろされる。 姐切は再び怒りに顔を染めるが、しかし、今度は強く睨むだけで終わった。 (……くだらない) その光景を間近で見ていた前園は、心の中でため息をついた。 前園の中での二人の評価は、『騒がしいだけの中年とガキ』に過ぎない。 ――――存在しないものは存在しない。 当然の理論だ。 そこに対して情熱を向けるのは非常に馬鹿らしく無駄の極み。 そして、確かにこの映像は非常に衝撃的だ。 金儲けに結びつけるのはそれほどおかしなことではない。 人が死亡する映像に嫌悪感があるのは理解できるが、それでも考えてもおかしくはないことだと、少なくとも前園は思う。 そこに対して強い不快感と怒りをぶつけるのは、なんともまあお上品なことでと言ったところか。 しかし、利用価値はある。 「ただ歩いているだけではあまり成果を得られそうではないですね」 「まあ……誰にも会えてないからな」 そう、ゆっくりとではあるが歩き続けてみても、それらしい『超人』は愚か人っ子一人見当たらない状況だ。 何をするにしても、何のきっかけもないため、何も出来ない。 「おい、姐切、変なの見かけたらすぐに言えよ」 「変なやつもなにも、人が居ないんじゃ話にならないよ」 「変な『モノ』でもいいから見つけろ。 変なものはネタになるんだよ。 一年中彼岸花が咲く島ってのを知ってるか?」 「はぁ?」 「その島は一年中彼岸花が咲く島なんだよ。年がら年中、あの花が咲いてんだ」 「彼岸花が一年中咲くわけがないだろ」 頭にお花畑が咲いてんのかい? 明らかに馬鹿にしたような言葉を口にする姐切だが、工藤の目は真剣そのものだ。 「おかしなことってのはどっかにあるんだよ。 それが人為的なものかどうか、あるいは、怪異かどうか。 そんなのは後からわかる、俺たちに大事なのはなぁ、見逃せねえことだよ!」 彼岸花とは秋の彼岸、すなわち秋分の日の時期に短く咲き誇る花。 古くは中国より渡ってきた、水田などのあぜ道に植え付けてネズミなどの害獣、害虫を殺すための有毒性の強い花だ。 また、その咲き誇る姿の妖しさから、『あの世』と『この世』の彼岸に咲く花とも称される。 (……なるほど、いかにもオカルトマニアの好きそうなネタだ) すなわち、一年中彼岸花の咲く島は、さながらこの世に顕現してしまった地獄。 あの世と繋がってしまった場所のことなのだろう。 (しかし、火のないところに煙は立たない……) 公安である前園には理解できた。 彼岸花はなにかの副産物。 そこで妖しい実験をしていたものがある。 あやふやでふわふわした憶測だが、そういうこともあると考える。 すなわち、『人の手が加わっていた異常』が、オカルトとして捉えられたという結論だ。 「……ん?」 前園は、ふと気になった。 海に面した民家の並びから、その奥に見えるもの。 闇の中でよく見えなかったが、うっすらと、本当にうっすらとだが。 なにか、人の姿のようなものが見えた。 いや、それは見間違いだろう。 だって、もしもそれが人影だとしたら。 いくら、周りに対象となるものがなくとも。 それは、『おおよそ数十メートルを超える巨人』の影となる。 だから、見間違いに決まっている。 だが、前園はこうも考えていた。 存在しないものは、存在しない。 じゃあ、もしも。 存在しないものを、認識してしまったのなら。 『鬼』がいる。 明確と存在する『鬼』に隠れた、『隠』がそこにいる。 少なくとも、巨人の人影を認識してしまった前園がいる。 それは、『世界の隙間』になる。 ここに存在しないものが介入しえる隙間になってしまうのだ。 『鬼神兵』。 それは窓。 それは扉。 ここではないどこにつながる、人の形をした門。 それに関わっていた工藤がいる。 工藤は、覚えているだろうか。 震える幽霊。 『先生』と呼ばれる謎の怪人物と関わっていた、真野夕子という女のことを。 旧陸軍が、国に強さをもたらすために彼岸島の雅を生み出したように。 この世のものではないものを呼び出すための恐るべき霊的侵略兵器。 その事件の前に関わった、今、まさに工藤が持つ髪の束の元の主のことを。 口裂け女。 怪談として、ギリシャ神話における怪物ゴルゴーン三姉妹と酷似した逸話を持つ現代の妖怪。 その女は何者だっただろうか。 はっきりしていることは、いくつかある。 呪術師である犬井の弟と深い仲であったこと。 その弟が不審死を遂げたこと。 口裂け女もまた、鬼神兵と同じく異界に通じる存在であったこと。 すなわち、この世界ではないどこかに通じるものであること。 関わってはいけないものが、関わってはいけないものと、関わっていること。 ――――そして、我々が知っていることが正しいとは、限らないこと。 それだけが、はっきりとしている。 【D-1・民家/1日目・早朝】 【工藤仁@戦慄怪奇ファイル コワすぎ!】 [状態]:健康 [道具]:基本支給品一式、ランダム支給品1~3、ステルスドローン@ナノハザード、口裂け女の髪(強化後)@戦慄怪奇ファイル コワすぎ! [思考・状況] 基本方針:脱出はするが、「コワすぎ」も撮るに決まってんだろ 1:化け物(禰豆子)にマッチアップする別の化け物を探す 2:ステルスドローンを回して撮影する [備考] ※参戦時期は「コワすぎ! 史上最恐の劇場版」開始前。タタリ村へ乗り込む準備中 【前園甲士@ナノハザード】 [状態]:健康 [道具]:基本支給品一式、ランダム支給品0~4、ベレッタM92F@現実、青酸カリ@現実、 人肉ハンバーグ@仮面ライダーアマゾンズ、藤の花の毒付きの苦無@鬼滅の刃 [思考・状況] 基本方針:人を殺してでも生き残る。 1:人間よりも強い『超人』を利用して禰豆子と殺し合わせる。 2:工藤・姐切を利用する [備考] ※参戦時期、未定。後続に任せます。 【姐切ななせ@ラブデスター】 [状態]:健康 [道具]:基本支給品一式、ランダム支給品1~3 [思考・状況] 基本方針:脱出する 1:とりあえずは工藤・前園と行動する [備考] ※参戦時期は少なくともキスデスター編より後 Next 君の知らないものばかり Previous 打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか? 前話 お名前 次話 FILE01「一大実験! 人喰い鬼 撃滅作戦」 工藤仁 FILE03「暗黒奇譚 蛇女之怪」 前園甲士 姐切ななせ 目次へ戻る
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ブレイド(CV 石川由依) “スメラギ”に所属する、雷撃のセプティマホルダー。スメラギの命じるままにマイナーズを処分する冷酷な剣士。スメラギを統率する管理AI直属の部下で、選りすぐりのエリートである翼戦士以上の権限を与えられている。戦闘の実力も、スメラギ内ではトップクラスである。 スラム街のボス。この時は顔出しがメインで、本格的な戦いはまだまだ先である。 ブレイド1ダッシュ斬り スピンスラッシュ クラッシュブレイク ブレイド1 「我が名はブレイド。大いなるスメラギの意志に基づき、イクス…。その首、斬らせてもらう。」 憑依戦車兵(仮)を倒した後、この人と連戦することになる。HPゲージ自体は低いが、全ての攻撃が俊敏かつ広範囲、何より一部の技が"カゲロウ"を無視してダメージを与えてくるので注意。 実はブレイドの技の殆どは、壁バンドor斜め上ブリッツなどで画面の上部分をキープすれば当たらない。またブレイド1限定で、HPゲージを1本分減らした状態でSPスキルを使えば普通に倒せる。憶えておいて損はないだろう。 弱点武器はルミナリーマイン…だが、この時には当然使えない。入手後もまた戦う事はまずないorあっても使う確率は低いが、一応記載しておく。 ダッシュ斬り 「行くぞっ!」「たあっ!」 素早い動きで真っすぐに移動、蛇腹剣で広範囲を居合斬り。戦闘開始時には必ずこの技を使ってくる。なので、「行くぞ!」の「ぞ」が聞こえた瞬間にブレイドに向かってダッシュをすれば、ロックオンと回避が同時にできる。 基本的には剣の残像が消えた瞬間に、画面上からの斜め下ブリッツダッシュでロックオンしながら避ける。キーorスティックを長押しして踏み越すとより安定する。 スピンスラッシュ 「ふっ!」 前方or後方にジャンプ移動しながら大きく回転斬りをする。後述の電流流しに移行するパターンもある。離れた位置で浮いていたら当たらない。着地時にはちょっとだけ隙があるので、ブレイドが近くにいたらロックオンをしよう。こちらの場合も踏みつけブリッツダッシュで飛び越すとよい。 クラッシュブレイク 「甘い!てやぁ!」 上述の回転斬りの途中、蛇腹剣に雷撃のセプティマを宿して地面に突き刺し、地面全体に電流を流す。この時の電流が"カゲロウ"を貫通する。その後、自分のいる位置に剣の欠片を設置する。この時のこれは完全なる物置なので、放置しておけばOK。気になるならブリッツ→ロックオンで壊してもいい。 この技もホバリングで画面の上の方を維持していれば当たらない。欠片を設置している間は隙だらけなので、この間にブリッツダッシュでロックオンと避難を当時に行える。現時点だけでなく、強化版においても貴重なロックオンチャンス。 最初のボスなので簡単に倒せるが、ストーリー的にはアキュラくんを圧倒している体で話が進んでいく。 苦戦を強いられているアキュラくんを謎の誰かが救出、そこから彼のストーリーが始まっていく。 対するブレイドが何やら不穏な台詞を言ってゲームクリア。この台詞の意味は再戦時に分かる。